ダーマペンの痛みはどのくらい? 痛みを感じやすい部位や痛みを抑える方法について解説

公開日:2022/08/01 更新日:2024/01/17

ダーマペンの痛みはどのくらい? 痛みを感じやすい部位や痛みを抑える方法について解説

クレーター状のニキビ跡や毛穴の開き、小じわなどのお悩みは、化粧品などのセルフケアでは改善が見られないケースも多いです。こういった肌トラブルを抱えたまま、解決方法が分からずあきらめてしまっている方も多いのではないでしょうか。

ダーマペンは、上記のような自力では解決できない肌悩みを徐々に目立たなくすることができる美容施術です。切開や体内への異物の注入などを伴わず、肌が持つ自然治癒力を引き出すことで根本的にお悩みを改善する美容方法として、多くのクリニックが取り扱っています。

リスクが少ないにもかかわらず着実な効果を期待できるダーマペンですが、この施術には、痛みが生じやすいという側面もあります。そこで本記事ではダーマペンの施術において、具体的にどのような痛みが生じるのか、痛みを感じやすい部位、痛みを軽減するための対処法などを解説します。ぜひ最後まで読んで、施術を受けるか検討してみてください。

ダーマペンとは?

ダーマペンで用いるのは、先端に多数の極細針が付いた、ペンのような細長い機器です。肌の上で機器を滑らせると、高速で振動する針が、皮膚にごく小さな穴をたくさん開けます。あえて皮膚を傷つけることによって、組織を修復しようとする「自然治癒力」を引き出し、さまざまな肌トラブルを少しずつ改善へと導くのです。

皮膚に開いたダーマペンの穴は、数分~数時間程度で塞がるのが一般的です。穴が塞がるまでの間に、目的に応じて成長因子やヒアルロン酸といった美容成分を含んだ製剤を導入することもあります。成分が直接皮膚の内部へ浸透することで、より効率的で高い効果が期待できます。

なお、実はこの施術に使用する機器の名称が「ダーマペン」で、販売するダーマペンワールド社によって、これまでに何度かバージョンアップが行われています。2022年現在の最新バージョンは「ダーマペン4」で、16本の針で1秒間に1920個の穴を開けることが可能です。これまでのバージョンよりも高速で針を刺すことができ、より痛みを軽減できるよう配慮された設計になっています。

針を刺す深さを調節することができ、0.2~3.0mmまでの長さの針を施術箇所や目的に応じて使い分けることで、それぞれのお悩みに適した施術を行えます。

ダーマペンの施術で期待できる効果

皮膚は表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」という3つの層で構成されています。真皮層がダーマペンによって刺激されると、「線維芽細胞」というコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンといった美肌成分を生成する細胞が活発に働くようになります。ターンオーバーも促され、ダメージや色素が蓄積された古い細胞が、美肌成分を豊富に含んだ新しい細胞に入れ変わるでしょう。

これにより肌質が改善されハリやツヤ、弾力などがよみがえるのはもちろん、その他にも以下のような効果が期待できます。
・ニキビ跡・クレーター状のニキビ跡の改善
・乾燥による小じわの改善
・肌のトーンアップ(シミ・くすみの改善)
・開いた毛穴の解消
・フェイスラインのたるみ改善
・毛孔性苔癬や妊娠線の改善

改善の程度には肌の状態や体質も関係するためどうしても個人差は生じますが、回数を重ねることで、徐々に効果が表れる方も多いです。自身の状態に合った適切なダーマペンの施術を受けることで、これまで放置してしまっていたお悩みを改善に向けることができるでしょう。

なおダーマペンの効果についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
▼ダーマペンの効果はどのくらいで表れる? 期待できる効果と施術を受ける際の注意点

ダーマペンはどんな痛みがあるの?

ダーマペンの痛みは、施術中に感じるものと術後に生じるものに分けられます。
それぞれ順に解説します。

施術中の痛み

多くのクリニックでは、ダーマペンを行う前に、痛みを感じにくくするための麻酔を行います。例えば表参道スキンクリニックでは麻酔クリームを使用し、希望する方には麻酔テープや笑気麻酔も行います。麻酔がしっかりと効いていれば、施術の刺激自体はあるものの、痛くて耐えられないという可能性はほとんどないです。

とはいえ痛みの感じ方は人それぞれで、中には痛みに敏感な方もいるでしょう。また麻酔の塗り方にムラがあった場合や、塗れていない箇所があった場合は、当然ですが針を刺した痛みがそのまま届いてしまいます。

ダーマペンは肌に針を刺す治療法のため、麻酔が適切に行えていても、チクチクと刺されている感覚を持つ方は多いです。痛みに敏感な方の場合は、これを痛いと感じるかもしれません。また皮膚に細かな傷が付いたかのような痛さを感じる方も居ます。

ダーマペンの針の長さによっても痛みの感覚は変わります。麻酔の効き具合によっては、針が長いと痛みをより感じやすくなります。痛みに耐えられない場合は短めの針で施術してもらうこともできますが、その分長い針を用いた時よりも効果が薄くなってしまう可能性が高いです。また脂肪が少なく皮膚組織と骨との距離が近い箇所へ施術をする場合は、針が神経に当たる可能性も高まるため、痛みを感じやすい傾向にあります。

なお、ダーマペンの針によって開いた肌の穴へ薬剤を導入する際も、傷に染みて痛みを感じる可能性があります。痛みを感じやすい薬剤の場合は、針の長さを一定までに制限することもあるので、痛みが心配な場合はしっかりと配慮して施術を行ってくれるクリニックを選ぶことが大切です。

施術後に生じる痛み

施術後は、麻酔の効果が薄れたタイミングで、ヒリヒリとした痛みやかゆみを感じるケースが多いです。施術中の痛みと同様、針の長さや施術箇所、施術を受ける方の体質によって痛みの程度に個人差があります。

一般的には翌日〜3日程度で徐々に症状が治まりますが、長引く場合はすぐに医師に相談してください。

ダーマペンの痛みを感じやすい部位

ダーマペンの痛みを特に感じやすいのは、以下の部位です。
・額・髪の生え際
・鼻の頭・鼻筋
・頬骨
・フェイスライン

それぞれ詳しく解説します。

1.額・髪の生え際

額や髪の生え際は皮膚の表面から頭蓋骨までの距離が短く、なおかつ脂肪も少ないため、痛みを感じやすい代表的なパーツです。施術中のチクチクとした痛みが頭蓋骨に響くこともあります。とはいえ、麻酔をすれば耐えられる程度と感じる方がほとんどです。

また額や髪の生え際は麻酔クリームの塗布が難しく、塗り方に特に配慮する必要があります。もしもきちんと塗れていなかった場合は、針を刺した痛みをダイレクトに感じてしまうでしょう。

鼻の頭・鼻筋

鼻の頭や鼻筋も皮膚表面と骨との距離が近く、チクチクとした痛みを感じる方が多いです。特に鼻筋は痛みを感じやすい傾向にあります。

頬骨

頬の痛みは骨格や脂肪量によっても大きく左右されるため、一概には言えませんが、頬骨が前に出ている方は痛みを感じやすいです。施術を受ける方の状態によっては、頬骨の一番高いところを中心に強い痛みを感じるというケースもあります。

脂肪の量が多い場合はさほど痛みを感じないことも多いため、「少し痛みを感じるかもしれない」程度に捉えておいてください。

フェイスライン

フェイスラインは他の部位よりも皮膚が柔らかく薄いため、強い痛みを感じる方が多いパーツです。特に、エラ張りが目立つ方は痛みを感じやすい傾向にあります。

痛みとともに生じる可能性のある症状

ダーマペンはリスクの少ない施術ですが、あくまでも「医療行為」です。お悩みを改善するために肌に針を刺して一度組織を傷つけるため、適切な施術を行っていても意図しない症状が起こる可能性があります。具体的には、痛みとともに以下の症状が現れる可能性があります。
・腫れや発疹
・かゆみ
・赤み
・内出血・出血

なお、症状が現れる期間の目安は痛みと同じ数日〜長くとも1週間程度のため、それよりも長引く場合は医師の診察を受けましょう。それぞれ詳細を説明します。

腫れや発疹

施術箇所に炎症が起きて、一時的な腫れや発疹が出ることがあります。施術の翌日以降は入浴や飲酒に制限はありませんが、腫れや発疹が生じた場合は、控えておいた方が良いでしょう。

かゆみ

傷が治るまでの過程で、かゆみを感じることがあります。強いかゆみを感じると施術箇所を掻きたくなりますが、傷をつけてしまったりかゆみを悪化させてしまったりする可能性があるため、掻かないようにしましょう。かゆくて我慢できない場合は、患部を冷やしたり、パックで保湿したりしてみてください。

赤み

術後数日間は、施術箇所に赤みが生じることもあります。施術直後は人によっては症状が激しく出るケースもありますが、数日で徐々に治まるでしょう。施術の翌日からメイクでカバーすることが可能です。

赤みが気になる場合も、入浴や飲酒を控えておいた方が無難です。また激しい運動なども避けてください。

出血・内出血

ダーマペンでは針の長さが長いほど、針が血管に当たる可能性も高くなり、出血したり、内出血が生じたりしやすくなります。内出血が治まるまでの期間は他の症状よりも長く、1週間程度掛かるケースもありますが、一時的なものには変わりありません。時間が経つと徐々に目立たなくなっていくはずです。こちらも翌日からファンデーションなどで隠すことができます。

皮むけ

副作用というよりも良い反応に当たるかもしれませんが、術後はターンオーバーが促進されることによって徐々に古い角質の皮むけが起こり始めます。紫外線対策をしっかりと行い、保湿を徹底して、外部刺激から肌を守りましょう。

ダーマペンのダウンタイム

ダーマペンのダウンタイムとして施術後の痛みや腫れが生じ得る一般的な期間は、先述の通り数日程度です。ここで、ダウンタイム中の注意点やスキンケアについて解説します。

ダウンタイム中の注意点

施術直後~当日中は、ヒリヒリとした痛みや激しい赤みが現れやすい期間です。術後24時間はメイクを控えてください。またダーマペンを受けた当日は入浴は避け、軽くシャワーを浴びる程度にとどめておきましょう。飲酒も施術の翌日まではNGです。

施術の翌日以降は、先述した入浴や飲酒を含めて特に制限はありません。とはいえ何らかの症状が出ている場合は悪化させたり長引かせたりしないよう、配慮した過ごし方を心がけましょう。

ダウンタイム期間中のスキンケア方法

ダーマペンの直後はメイクだけでなく、洗顔や保湿化粧品の使用も控えてください。

ダウンタイム中は、とにかく肌に刺激を与えないようにすることが大切です。ダウンタイム中に肌へ刺激を与えると、赤みや痛みが悪化する可能性があります。

ダウンタイム中の洗顔は以下のポイントを押さえて行いましょう。
・敏感肌用、もしくは低刺激の洗顔フォームを選択する
・洗顔用の泡立てスポンジで細やかな泡を作り、肌を泡で包むようにして洗う
・ぬるま湯で泡を洗い流し、肌をこすらない
・タオルで押さえるようにして水分をしっかり拭き取る
・保湿をする

特にダウンタイムが終わるころになると、バリア機能の回復に向かう肌はいつも以上に乾燥しやすくなっています。アルコールが入っている化粧水などは、普段は平気という方でも施術後の敏感になった肌には刺激が強く、しみて痛みを感じる場合も多いです。特に高濃度ビタミンやピーリング剤がはいっているケア用品は、術後1週間は控えるべきです。ダウンタイム中の肌への負担を考えると、施術の前1週間も使用しない方が良いでしょう。

施術の翌日以降のダウンタイム中は、肌へ刺激を与えないことを第一に、肌にやさしい化粧水や乳液を使い、保湿を徹底してください。

ダーマペンは自分でもできる?

近年「セルフダーマペン」などと呼ばれる、自宅などで扱えるマイクロニードル機器が流通しています。これらの機器は医療機器ではなく、厳密にはダーマペンとは全く異なるものです。
しかしながら手軽に行え、医療施術よりも安価で手が出しやすい美容マシンとして、気になっている方も多いのではないでしょうか。

正直なところ、クリニックの立場としてはセルフダーマペンはおすすめできません。針の長さや圧力のかけ方、適切な回数などについての知識のない方が、肌に針を刺すのは大変危険です。肌トラブルの改善や肌質の改善を目的に行ったものの、肌の状態をかえって悪化させてしまうことにもなりかねません。そもそもこれらの機器は厳密にはダーマペンではないため、医学的な効果は期待できないという問題もあります。

確かにダーマペンを自分で行うことができれば、クリニックで治療を受けるよりも経済的に思えるかもしれません。しかしセルフダーマペンは上記の通りリスクが高い上、トラブルが起きてしまった際の治療や通院にかえってお金と時間がかかってしまう可能性もあります。

また個人が衛生的な環境でセルフダーマペンを行うには限界があるでしょう。肌トラブルが生じた場合に、すぐに専門家に相談できなかったことで、症状が悪化することも考えられます。ダーマペンは自分では行わず、クリニックでの適切な施術を受けるようにしてください。

ダーマペン4

まとめ

ダーマペンは、自力では改善するのが難しいクレーター状のニキビ跡や毛穴の開き、加齢によるお悩みを抱えている方におすすめの美容施術です。施術時に痛みが生じるものの、麻酔を使えばほとんど我慢できる程度に抑えられるでしょう。術後の痛みも、正しい過ごし方やケアをしていれば、数日間で治まるはずです。少ないリスクで、これまで抱え続けてきたお悩みを徐々に改善に導けるでしょう。

表参道スキンクリニックのダーマペンは、本記事でもご紹介した痛みに配慮できる医療機器「ダーマペン4」を用いて行います。かかる時間は麻酔で30分程度、施術で30~45分程度です。個人の肌の状態に合わせた針の深さとスピードを確認しながら、痛みに配慮して施術します。施術後のアフターフォローも重視しているため、万が一痛みが続く場合などは、すぐにご相談いただけます。

「ダーマペンを受けてみたいけれど痛みが不安」という方はもちろん、解決したいご自身のお悩みに対して施術を行った場合に「どのぐらいの痛みになるのか」「痛くないように針を短くしても効果はあるのか」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ一度当院のカウンセリングへお越しください。

▼表参道スキンクリニック ダーマペン 詳細ページはこちら

本ページの監修医師

河村 拓海医師

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