Column

ヒアルロン酸注射によるアレルギー症状とその対処法について

公開日:2022/08/31   更新日:2025/10/10

ヒアルロン酸注射によるアレルギー症状とその対処法についての画像

ヒアルロン酸注射は、皮膚にヒアルロン酸製剤を注入することでパーツにふっくらとしたボリュームを持たせたり、皮膚表面にハリを持たせたりする美容施術です。ヒアルロン酸は本来体内でも生成されるものなので、アレルギー症状などのリスクが比較的少ないとされています。

とはいえヒアルロン酸注射は体に異物を入れる施術なので、アレルギー症状が出る可能性もゼロではありません。体質などによっては腫れ熱感などが生じることもあります。

本記事では、ヒアルロン酸注射で起こる可能性のあるアレルギー症状と、その対処法について解説します。メスを使わない美容医療のため気軽に行いやすいヒアルロン酸注射ですが、リスクを正しく理解した上で、施術を受けるかどうかや、受ける場合の注入量などを検討しましょう。

ヒアルロン酸注射でアレルギー症状が起こることはあるの?

冒頭でお伝えした通り、ヒアルロン酸は元々人の体中に存在する成分です。肌の弾力性やうるおいを保つ働きや、軟骨や関節をスムーズに動かす潤滑剤としての役割を担っています。そのため基本的には、ヒアルロン酸注射アレルギー症状が起こることはほとんどありません。

ただし「ヒアルロン酸注射で使用する製剤は、実際に体の中にあるヒアルロン酸と完全に同じものではない」という点は、理解しておきましょう

ヒアルロン酸注射で使用されるヒアルロン酸製剤は、非動物性のものです。非動物性のヒアルロン酸アレルギーを引き起こしにくいと言われていますが、それでも体質によっては稀にアレルギー症状が起こることがあります。

またヒアルロン酸製剤は各メーカーで配合されている成分が異なるため、使用する製剤により、アレルギー症状が生じる可能性もあるでしょう。その他ヒアルロン酸の分解を遅らせるために配合されている添加物や、質の低い製剤に含まれる不純物で、アレルギーが起こることも考えられます。

ヒアルロン酸製剤で起こり得るアレルギー症状

ヒアルロン酸製剤によるアレルギー症状には個人差がありますが、大きく「即時型アレルギー症状」と「遅延型アレルギー症状」の2つに分かれます。一度アレルギー症状が起こった製剤は、2回目以降もアレルギーを引き起こしてしまう可能性が高いため、該当する症状が見られる場合は以降の使用を避けましょう

1.即時型アレルギー症状

ヒアルロン酸の注射後、数分から数時間でかゆみや血管浮腫、じんましんなどが見られる場合、即時型アレルギー症状が起こっている可能性があります。血圧の低下を併発し、すぐに治療しなければならないようなケースもあります。

2.遅延型アレルギー症状

施術から数日が過ぎてから、アレルギー症状として腫れ熱感赤みなどが現れることもあります。数日後から稀に数ヶ月後に起こることもあり、遅延型アレルギーと呼ばれています。どの症状も通常の副作用との区別がつきにくいですが、時間が経ってから症状が現れる場合や症状が長引く場合などは、アレルギー症状が起きている可能性があります。症状の詳細は以下の通りです。

腫れ

施術箇所の腫れは、注射針を使用するヒアルロン酸注射のダウンタイムでよく見られる症状です。腫れは、通常の副作用なら施術後数日以内に治まることがほとんどです。アレルギー反応の場合、注射した部分の周りだけがむくむ場合や、痛みを伴う場合もあります。

またアレルギー症状の一種である「遅発性結節」が発症し、施術の3~4カ月後に注入箇所やその周辺の組織がしこりのように硬くなってしまうケースもあります。

熱感

アレルギー症状による腫れと同じようなタイミングで、施術箇所がを持っている場合も、アレルギー症状が起きていると考えられます。腫れ熱感を併発することも少なくありません。

赤み

赤みは、注射針を使う施術全般で生じやすい副作用であり、こちらも術後数日間で治まるのが一般的です。アレルギー症状として起こる場合は腫れ熱感と一緒に現れることもあります。

症状が続く場合の対処法は?

通常、ヒアルロン酸注射のダウンタイムは長くとも2週間です。施術後の腫れ熱感赤みといった症状が2週間以上続く場合はすぐに医師へ相談しましょう

実際には診察した医師が判断することですが、一般的には以下のような対処法が取られることが多いです。

ヒアルロン酸溶解注射を受ける

ヒアルロン酸注射によるアレルギー症状は、明らかにヒアルロン酸製剤が原因のため、まずは注入したヒアルロン酸の除去が検討されます。注入したヒアルロン酸製剤は、ヒアルロン酸溶解注射で取り除くことが可能です。

ヒアルロン酸溶解注射に含まれるのは、ヒアルロニダーゼと呼ばれるヒアルロン酸を分解する酵素です。すぐにヒアルロン酸製剤を溶かす作用があり、個人差はあるものの数日から数週間のうちに、ほとんど元の状態に戻せるでしょう。

なおヒアルロニダーゼ製剤には動物性のものがあり、人によっては、ヒアルロン酸溶解注射をすることによってアレルギー症状が起きることもあります。

抗アレルギー薬を投与する

ヒアルロン酸溶解注射を行ってもアレルギー症状がなかなか引かない場合は、抗アレルギー薬ステロイドの内服または注射が必要となる場合があります。症状が残ったままの状態で放置せず、必ず医師に相談し、適切な処置を受けましょう。

まとめ

ヒアルロン酸製剤が引き起こすアレルギー症状は、ヒアルロン酸注射によって起こる通常の副作用との判別がしづらいです。施術を受ける際は、アレルギー症状の種類や現れ方を正しく理解して、万が一症状が現れた場合はすぐに医師に相談できるようにしておきましょう。アフターケアがしっかりしているクリニックで施術を受ければ、万が一アレルギー症状が出た場合でも、そのクリニックで診察と適切な処置を受けられるはずです。

表参道スキンクリニックでも、ヒアルロン酸注射を取り扱っています。当院では、バイオテクノロジーによって精製された非動物性の100%ピュア・ヒアルロン酸を複数種類採用し、品質に不安があるような安価なヒアルロン酸は使用していません。またアレルギー症状をはじめ、さまざまな術後のトラブルに関するアフターケア体制を整えています。無料のメール相談や電話相談もお受けしているので、「ヒアルロン酸注射をしてみたいけれどアレルギーが不安」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

ヒアルロン酸注射

本ページの監修医師

江原 真貴子医師

経歴

所属学会

日本美容外科学会(JSAPS)

日本形成外科学会

日本美容皮膚科学会

称号・資格

日本形成外科学会認定専門医

Inquiry

お問い合わせ

電話予約・お問い合わせはこちらから

诊所微信
扫描下面的二维码, 关注我们的微信账号并直接联系我们。

QR画像

Clinic WhatsApp Scan the QR code below to follow our WhatsApp account and contact us directly

QR画像