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旅行×美容医療が世界的なトレンドに。美容医療ツーリズムの実態と注意点

美容医療ツーリズムとは、その名のとおり美容医療を目的に海外へ渡航することを指す言葉。治療を受けながら旅行も楽しめるとアジア圏を中心に高い人気を集めている美容医療ツーリズムですが、一方でリスクが伴うことも。海外での美容医療を検討している方へ、美容医療ツーリズムのメリットや注意点について解説します。
Contents
美容医療ツーリズムが支持される背景
日本でも美容クリニックの受診を目的に韓国に渡航する若者が増えるなど人気を見せている美容医療ツーリズム。美容医療ツーリズムが支持されているのには以下のような背景があります。
SNSでのビフォーアフター画像の拡散
TikTokやInstagram、XといったSNSの普及により、美容系インフルエンサーによる海外での施術症例を目にする機会が増えたことで、「海外で美容医療を受ける」という新たな選択肢が生まれました。
言葉が通じなくても受診しやすい環境
これまでは「言葉も通じない国で美容医療を受けるのはこわい」というイメージが少なくありませんでしたが、近年では美容医療専門の通訳エージェントや、日本語通訳ができるスタッフを常駐させているクリニックも増えてきています。
美容医療と旅行を両立できる
美容医療ツーリズム最大のメリットは治療と観光を同時に楽しめること。治療目的だけではなく観光も楽しみたいという方に高い人気があります。
美容医療ツーリズムのメリット
日本国内のクリニックではなく敢えて海外のクリニックで美容医療を受ける美容医療ツーリズム。美容医療ツーリズムには次のようなメリットがあります。
日本より安い費用で施術を受けられる場合がある
渡航先クリニックの診療メニューによっては、日本で美容医療を受けるよりも低コストで施術を受けられる場合があります。
日本未上陸の治療を受けられることも
新しい機器や薬剤など、日本国内ではまだ受けられない治療を受けられるケースもあります。
ダウンタイム中でも外出しやすい
海外で美容医療を受ける場合、ダウンタイム中に知り合いにばったり遭遇してしまうというリスクは低く、観光を楽しみながらダウンタイムの時間を過ごせるという魅力があります。
美容医療ツーリズムの注意点
旅行を楽しみながらコストパフォーマンス良く美容医療を楽しめると人気の美容医療ツーリズムですが、気を付けておきたい落とし穴もあります。
トラブルが起きたときの対応が難しい
海外の美容クリニックでは、手術後のアフターケアが充実していないケースが少なくありません。手術翌日の経過観察のみで帰国を促され、その後に腫れが引かない、左右差がある、感染が起こるといったトラブルが発生しても、自己責任とされることが多いという実情があります。
修正のために再渡航することになったとしても補償の対象外とされてしまうケースも少なくないため、海外で美容医療を受ける際は注意が必要です。
日本での修正治療が難航するケースも
海外の美容クリニックで施術後、日本国内の美容クリニックで修正を希望する場合も注意が必要です。使用された材料や手技が不明なため、修正対応してくれる医師が見つからないケースもあります。また、美容医療によって起こった合併症は健康保険の適用外となるため、治療費は全額自己負担となります。
まずは国内でのカウンセリングがおすすめ
旅行を楽しみながら美容医療を受けられるとあって魅力的な美容医療ツーリズムですが、トラブル時のリスクは計り知れません。海外渡航を検討する場合は、治療内容やクリニック選び、通訳選びなど、国内以上に慎重な判断が必要です。やりたい美容医療メニューがあるという方は、まずは日本国内のクリニックでカウンセリングを受けてみることをおすすめします。
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本ページの監修医師
江原 真貴子医師
経歴
- 所属学会
-
日本美容外科学会(JSAPS)
日本形成外科学会
日本美容皮膚科学会
- 称号・資格
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日本形成外科学会認定専門医
