ヴェルベットスキンの効果│ニキビ跡やクレーター、毛穴などを改善する仕組み
公開日:2022/12/06 更新日:2023/01/25

ヴェルベットスキンは、まるで生まれ変わったようなきれいな肌を目指せる美容施術です。肌のハリツヤの改善や開き毛穴の改善など複合的な美肌効果を得られる上、メスを使った手術を伴わないためリスクが少ないという特長もあります。
本記事では、ヴェルベットスキンに期待できる効果について徹底解説します。後半では効果の表れ方や注意点にも触れているので、ヴェルベットスキンを試してみたいとお考えの方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
ヴェルベットスキンの施術内容
ヴェルベットスキンとは、肌の自然治癒力を活性化させるダーマペンと、薬剤の作用で肌に良い変化を起こすマッサージピールを組み合わせ、相乗効果を引き出す美容施術です。施術にかかる時間は60~90分ほどで、ダウンタイムも少ないため、特別なスキンケアのような感覚で受けることが可能です。
まずはそれぞれの施術内容と効果、組み合わせる際の条件、ヴェルベットスキンの施術の流れをご紹介します。
ダーマペンとは?
ダーマペンは、同名の専用機器「ダーマペン」の先端に付いた電動の極細針で、肌に穴を開ける美容施術です。
ダーマペンにはいくつかのモデルがありますが、最新モデルは「ダーマペン4」です。ダーマペン4には過去のモデルより多い16本の針が付いており、肌の上でダーマペン4を滑らせることで、1秒間に1920個もの穴を開けることができます。傷ついた肌の組織を治そうとする自然治癒力が引き出され、コラーゲンやエラスチンといった美容成分が活発に生成されるため、さまざまな美肌効果が期待できます。
ダーマペン4には0.2~3.0mmまで、0.1mm単位で長さの違う針が用意されており、肌に開ける穴の深さを調節可能です。肌は表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっており、どの層に届くかによって得られる効果が変わります。
施術対象のパーツや施術を受ける方の肌の状態にもよりますが、針の長さ別の到達する肌の層とそれぞれに期待できる主な効果は、一般的に以下の通りです。
針の長さ | 到達する肌の層 | 期待できる主な効果 |
---|---|---|
0.2~0.25㎜ | 表皮の浅い層(角質層) | 肌質の改善、新しいニキビをできにくくする、肝斑の改善 |
~0.5㎜ | ~表皮 | 軽度のニキビ跡の改善、しわやたるみの改善 |
~1.0㎜ | ~表皮の一番下の層(基底層) | ニキビ跡の改善、開いた毛穴の改善 |
~1.5㎜ | ~真皮の浅い層 | 色素沈着の改善、ターンオーバーの促進 |
~2.0㎜ | ~真皮 | 色素沈着の改善、重度のニキビ跡(クレーター状のニキビ跡)の改善 |
マッサージピール「PRX-T33」とは?
マッサージピールとは、イタリア製の「PRX-T33」という薬剤を肌に塗り込む美容施術です。角質を剥離させるケミカルピーリングとは異なり、マッサージしながら肌の真皮層に薬剤を浸透させることで、ダーマペンと同じくコラーゲンやエラスチンといった美容成分の生成を促進する作用が期待できます。シミやくすみの改善、ハリの復活、ニキビ跡の改善などに効果を発揮する施術です。
PRX-T33には、「TCA(トリクロロ酢酸)」「H2O2(過酸化水素)」「コウジ酸」の3つの成分が含まれており、それぞれの主な効果は以下の通りです。
含まれる成分 | 期待できる主な効果 |
---|---|
TCA(トリクロロ酢酸) | 肌質の改善(角化細胞やコラーゲンの生成促進) |
H2O2(過酸化水素) | ピーリング効果の促進、炎症による赤みの改善 |
麹酸(コウジ酸) | 美白効果、シミの改善、肝斑の改善 |
組み合わせる際の条件
PRX-T33は肌への影響が強い薬剤のため、ヴェルベットスキンの施術の際は、ダーマペンの針の長さを制限しているクリニックが多いです。例えば表参道スキンクリニックの場合、ヴェルベットスキンで行うダーマペンの針の長さは~0.3mmまでという条件を設けています。施術箇所の皮膚の厚みや肌の状態も考慮しながら、2つの施術の効果を最大限に引き出せる針の長さを選ぶことが重要です。
施術の流れ
一例として、表参道スキンクリニックの施術の流れをご紹介します。ヴェルベットスキンの施術の流れは以下の通りです。施術の流れは以下の通りです。
1.カウンセリングで施術箇所や針の長さを決定する
2.クレンジングや洗顔で肌をきれいな状態に整える
3.麻酔クリームを塗布する
4.30分ほど経過し麻酔が効いたら麻酔クリームを取り除く
5.ダーマペンを肌に滑らせる
6.マッサージピールを行う
7.薬剤を拭き取る
8.支度をして帰宅
順番としては、まずダーマペン4で肌全体に無数の穴を開け、その後にマッサージピールを行います。組織に開いた穴にPRX-T33が直接入り込むことで、成分が肌の内側まで浸透しやすくなり、2つの施術の相乗効果が期待できます。
ダーマペンの施術の際は麻酔クリームで肌表面に麻酔をかけるため、痛みはほとんど感じにくくなっています。一方PRX-T33の浸透時は、個人差はありますが染みるような痛みを感じる方が多いです。
術後は当日中に帰宅することができます。ダーマペン4で開けられた穴は、通常数分から数時間程度で塞がります。
ヴェルベットスキンに期待できる効果
ヴェルベットスキンは、ダーマペン単体で得られる美肌効果を増幅させ、ピーリングだけでは難しかったしわやたるみの改善効果も得ることができます。つまり、それぞれを単体で行った場合の効果よりも、さらにワンランク上の効果が得られるのです。
ヴェルベットスキンに期待できる主な効果について、それぞれ詳しく解説します。
肌質改善(ハリ・ツヤ)
ヴェルベットスキンの最も代表的と言える効果は、美肌効果です。ダーマペンで0.3mm程度の針を肌に刺した際の刺激と、マッサージピールに含まれるTCAなどの作用が合わさって、コラーゲンをはじめとした美肌成分の生成がしっかりと促されます。
美肌成分の一つであるヒアルロン酸が生成されると、肌の弾力が復活するでしょう。
また先ほども登場したコラーゲンには肌の潤いを保つ役割があり、増加することで肌のハリやツヤ、透明感がよみがえります。人によっては施術の直後から肌質の変化を感じられるケースもあり、比較的即効性の高い美肌効果が期待できる美容施術と言えます。
毛穴の開きや黒ずみの改善
ヴェルベットスキンは、開いた毛穴や黒ずんだ毛穴の改善にも効果を発揮します。毛穴の開きや黒ずみを改善するためには、黒ずみの原因となっている汚れを取り除き、毛穴を引き締める必要があります。
ヴェルベットスキンの施術を受けると、ダーマペンによって傷ついた組織を修復しようとする自然治癒力と、マッサージピールのTCAやH2O2の作用によって、ターンオーバーが活性化するでしょう。そのためヴェルベットスキンの施術を受けると、毛穴に溜まった汚れが排出され、黒ずみの改善効果が期待できます。
また先述の通りコラーゲンやエラスチンなどの美肌成分が生成されることで、肌の組織が潤いのある新たな細胞に入れ替わり、開いてしまった毛穴が徐々に引き締まる効果も見込めます。つるんとした質感の、毛穴レスな肌に生まれ変わるでしょう。
小じわ・たるみの改善
コラーゲンやエラスチンといった美肌成分は、皮膚を支える土台のような役割を担っています。そのためヴェルベットスキンによって肌のハリが復活すると、弾力のある繊維状の組織が皮膚を支え、土台が崩れることでできてしまった小じわやたるみが目立たなくなる効果も期待できます。
シミやくすみ、色素沈着の改善
ヴェルベットスキンはさまざまな原因によるシミやくすみ、色素沈着にも効果を発揮します。
ヴェルベットスキンを受けると、ターンオーバーの促進に加えて、PRX-T33に含まれるコウジ酸による美白効果が期待できます。そのためシミやくすみ、色素沈着といったメラニンに関するお悩みを総合的に改善可能です。肌が新しい細胞に生まれ変わるのと平行してメラニンの生成が抑えられえることで、ダーマペンやマッサージピールを単体で受けるのと比べて、より大きな効果が得られるでしょう。
ニキビ跡や妊娠線の改善
ヴェルベットスキンを受けると、塗り込んだPRX-T33が肌の真皮層に作用するため、深い部分まで損傷してしまった皮膚組織を再生させられます。そのため凹みの見られるニキビ跡や「一生消えない」と思われがちな妊娠線などの改善にも、アプローチ可能です。
なお損傷がひどく、アイスピックで刺したような形になったクレーター状のニキビ跡は、ダーマペンのみで深い部分まで針を刺す施術を受けた方が良いケースもあります。肌の状態や施術を受ける方の体質にもよるため、悩む場合はまずは医師に相談してみてください。
ヴェルベットスキンの効果の表れ方
ヴェルベットスキンの効果の表れ方は、施術の目的や施術を受ける方の肌の状態によって異なります。中には施術直後からすぐに変化を感じる方もいますが、多くの場合は、施術からおおむね1週間ほどで効果が表れ始めるでしょう。
通常のダウンタイムとして、術後1~2日ほどは赤みが出たり、まれに内出血が起きたりする可能性があります。またターンオーバーが促されたことによって古い角質が剥がれ、軽い皮むけを起こすことも。これらの症状は長くとも1週間程度で自然に治まっていくものなので、ダウンタイムが終わるまで慌てずに待ちましょう。万が一、1週間以上経っても症状が改善しない場合は、すぐに医師へ相談してください。
おすすめの施術回数と頻度
ヴェルベットスキンの施術では、ハリツヤの改善などについては1回で変化を感じられるケースもありますが、期待する効果の種類や肌の状態によっては、1回だけではお悩みを解決できないこともあります。1回の施術で得られる効果には限界があるため、施術の作用は働いているものの、目に見えた変化を得られないのです。
その場合、実際に肌の変化を感じるまでには、複数回に渡って施術を受ける必要があります。個人差はありますが、表参道スキンクリニックの場合、5回程度が平均的な施術回数です。
またお悩みが改善した後も高い美肌効果を維持するためには、月に1回程度、メンテナンスとして定期的に施術を受けることをおすすめします。
ヴェルベットスキンの注意点
ヴェルベットスキンはダウンタイムも短く、手軽に感じられる施術ですが、いくつか注意しておきたい点もあります。特に以下の2点を押さえておきましょう。
1.施術後は紫外線の影響を受けやすくなる
ヴェルベットスキンの施術後の肌は、とても敏感な状態です。肌のバリア機能が低下し普段よりも刺激に弱くなるので、ダウンタイムが終わるまでは肌を触りすぎたり擦ったりするのを控えましょう。
特に紫外線は大敵です。施術後の肌は紫外線ダメージの影響を受けやすく、普段以上に日焼けやシミ、色素沈着といった肌トラブルにつながりやすくなります。せっかく美肌になるために施術を受けたにもかかわらず、かえってお悩みを増やしてしまわないよう、日焼け止めなどを使用した十分な対策が必要です。
なお施術当日はメイクを控える必要があり、日焼け止めを付けて帰ることもできないため、サングラスや帽子など紫外線から肌を守るアイテムを持参しておきましょう。
2.スキンケアは翌日以降
ヴェルベットスキンの施術当日は、化粧水などのスキンケアも控えるべきです。また施術の前後1週間程度は、高濃度ビタミンやピーリング剤が入った化粧品の使用は控えることを推奨しています。スクラブなど肌に刺激のあるものも、控えておくことをおすすめします。
血行が良くなりすぎると赤みなどの症状が悪化する可能性もあるため、入浴は控え、シャワーのみにしましょう。洗顔は当日から可能ですが、刺激を与えないよう、優しく洗うようにしてください。
まとめ
ヴェルベットスキンは、目的によってはダーマペンとマッサージピールをそれぞれ単体で受けるよりも、さらにワンランク上の効果を見込める施術です。さまざまな効果の中でも特にメインと言える、ハリツヤの改善は、一回の施術ですぐに変化を実感できるケースもあります。また定期的に施術を受けることで、高い効果を維持できます。
表参道スキンクリニックでも、ヴェルベットスキンの施術を行っています。美容カウンセラーが丁寧にお話を伺い、お一人お一人に適した施術回数や針の長さをご提案します。現在どのような肌のお悩みを抱えていて、どのような肌を目指したいのか、まずはカウンセリングにて、ぜひお聞かせください。